19世紀のヨーロッパを魅了した、「Hirado(平戸焼)」の手技がいま蘇る

平戸焼からみかわち焼へ


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染付 - 細やかで写実的な絵

みかわち焼の染付は、「まるで一枚の絵のような」と評されることがあります。

やきものに描かれる絵付けは、陶工たちが器に同じ絵柄を何度も繰り返し描くうちに自然と省略や変形が起こり、パターン化された「文様」として定着していくものです。

しかし、みかわち焼は長い歴史をもつ窯場にもかかわらず、そのような図案の変形を経ず、いまでも絵画を描くように、一筆ひとふでを運んでいきます。

そのため、やきものの絵付けとしては珍しく、濃みの濃淡で立体感や遠近感を表現するなど、絵画的な図案として描かれています。


一つの花の直径は、1cmほど。細密な描写で器面を埋め尽くす。図案の輪郭線を描く作業を、骨描(こつが)きという

骨描きでは、描く内容によって筆を使い分ける。大きな皿に描くときは、20本ほどの筆を使い分けて描くことも

輪郭線を細く描いた後は、薄く溶いた呉須で塗る、濃(だ)みの作業をする。筆先に水を吸わせることで、微妙な濃淡をつくる

器を傾けながら、濃みを入れていく

写真撮影:大川裕弘